プラットフォーム#1.5「タナカ対ヤマモト」
このチラシをパッと見ただけでは、ナニをするのか皆目見当もつかないですが、よく見れば「現代音楽コンサート」とありますので、逆にホッとする(!?)のか。
このBlogにもレポートを書いていますが、我がたくみスタジオの高弟、田中翔一朗君の主宰する団体「プラットフォーム」の演奏会。今回はDuoと規模縮小なので1.5という事なのでしょう。
今回プログラムで目立ったのはJ.S.Bachの作品があったこと。しかもContrabassで演奏した曲はCello組曲の編曲ですが、Pianoの方は平均律クラヴィーア曲集をオリジナル通り。まるでオペラシティの「B→C」を思わせるような感じ。
ただ冒頭の平均律でContrabassの山本昌史氏も楽器を持っていたので、何か参加するのか?と思わせ、既にこの時点で「今夜はナニかが起こる」という雰囲気。
その山本氏は様々なテクニックを駆使した奏法で、もはやContrabassで出来る事をやりつくした上、その世界を広げている事は誰の目にも明らか。と思えばJ.S.Bachのチョー有名曲を。その正確無比な演奏は、CelloもBassも嗜むテーホーに言わせれば、あの曲をBassであそこまで弾くのは至難の業。
後半はプラットフォームのメンバー作品が並びましたが、これがまたそれぞれ面白い。前回(2025年8月14日参照)もトリッキーな曲を聴かせてくれた中嶋達郎氏は、今回もやってくれました。アイディアはHaydnの「交響曲第45番『告別』」から得ているかも知れませんが、なかなかの趣向で楽しめました。
佐原洸氏の作品は今回の中では最も特殊奏法が少なかったかしらね。啼鵬が芸大で学んでいた90年代、アタシのいた講座は、どちらかというと特殊奏法は敬遠され、「もっと直球勝負しろ!」という教えでしたので、啼鵬にはイチバン刺さりやした。
J.S.Bachで始まってArvo Partに終わったそのプログラムは、演奏内容以上に意味があるのでしょう。啼鵬がリアルタイムで現代音楽を学んでいた時代、Arvo Partはアメリカで最も注目されている作曲家だったようですが、当時の我が校はそういう音楽に目を向ける懐の深さは全く無く、啼鵬が彼を知ったのは友人と組んだ弦楽四重奏で「Fratres」を演奏したから。この版は1989年に書かれたようなので、当時は新しい音楽として受け入れていましたよ、我々学生は。大学を卒業してもう30年近く。先生も入れ替わっているし、少しは変わったのかしらネ。
それにしても「現代音楽」という、非常に狭い音楽を聴いたはずなのに、終わってみると恐ろしく大きな世界を聴かせてもらったような、この感覚は何なのか。彼らの演奏、取り分けテクニックは粋を極めたもので、容易に出来るものではありませぬ。となると聴く側も相当な覚悟をもっていかなくてはならないのか? いや、そんな事はなくて、もっと自然に受け入れられるものだと思うのですが。














最近のコメント