Circle A Sax!! 6th Concert 〜たなばた de 会いま SHOW!!〜
彼らの演奏を聴くのは2回目。前回は昨年2月で、Blogの記事にはありませんが、啼鵬スコアのHolst「第一組曲」を演奏して頂きました。
今回は冒頭の酒井格作品から度肝を抜かれました。お恥ずかしながら原曲は存じ上げませんが、其れを想像させるに十分な色彩感をもった編曲。そして中低域の重厚さからくるメリハリのある演奏。明らかに前回の印象とは違うものを受けました。
その中低域。小編成の演奏を聴いたときに確信しましたが、中核を成したのはTenorの小松崎美沙さんと、Baritoneの平賀美樹さん。この2人の最強サウンドが合奏全体を誘発していたに違いないかと。
それにしてもアタシはご両人、FigurやOtto Vociでご一緒させて頂きましたが、そのときには見せなかった別の姿。んま、当然職業演奏家ともなれば、どこへ行っても我が道を行く同じ演奏!ってワケにはいきませぬ。加わるアンサンブルによっては豹変する事もしばしば。アタシも。
も1つ特筆事項と言えば、神保佳祐氏の筆によるHolst「木星」。先の酒井作品同様、様々な楽器の集合体である原曲を、単一楽器の合奏でここまで再現させるのは至難の業。一昔前のオケ編曲モノと言えば、単なるコピー&ペーストで済ませた、「やってみました」感満載のスコアばかり。それらとは一線を画す素晴らしいサウンドで、同じスコアラーとしてはため息モノでしたわ。これは専門奏者ならではの仕事。ポイントは...と、ここでタネを明かす事もないかネ。
啼鵬スコアと言えば、MCでは触れていませんでしたが、今年生誕150年を迎えるRavelの「Ma Mere l'Oye」。あぁ、これも前世紀に書いたもの。啼鵬がタクトをとった演奏以外では、洗足学園のSaxcherzetがやって下さったくらいか。冨岡和男先生(2025年4月8日参照)に「最初の音、高くて出しにくいんだヨ!」とか言われたっけな。久しぶりの再演。有り難うございました。
彼らの演奏を聴くと、当然お師匠さんの新井靖志さんを思い出すワケですが、こうして門下生が集って、先生の遺志を引き継いでいく。これが本来の師弟関係なのでしょうけど、なかなか出来る事ではありませぬ。新井さんかぁ。啼鵬も思い出があるな。いつか語りましょう。
ところでこの楽団はすんなり客を帰してくれないのか、アンコール最後に演奏されたメンバーのオリジナル作品。これが作曲家的には本日のショーゲキ作。いろいろな事を問題提起。大袈裟な事を言えば音楽とはなんぞや?生きるってなんなんだ!ってなところまで考えさせられ、この記事を書いている今も、答えが出ませぬ。
やってくれるなぁ。山浦雅也氏、そういうセンスの持ち主だったんだ。接触無いんで知らんケド。一字違いの山下雅也さんの事は知ってるんですがネ。
1曲終わる毎に張り詰めた緊張が緩むのが、目に見えたような会場の雰囲気。有り難うございました。
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