音楽監督の仕事
怒濤の本番&録音ラッシュウィークも、今日のmonsieurを残すのみ。少し落ち着いたところで、NAOTO君のReversible Concert sideの話をしましょうか。
去年に引き続き「音楽監督」というポストを頂いた私。大阪いずみホールと、東京紀尾井ホール2日間。振り返ってみると、はて何をしたっけ?
本番中は、
こうして楽屋でお茶を...。
とまぁ、出番が少なかったので、
少々のんびり気味ではありましたけどね。
数曲の編曲と楽器演奏、指揮は別として、今回の特筆事項はコレかな。
持ち込んだので、
その調律ですよ。
もちろん全部の鍵盤の。
Pianoよりは鍵盤数が少ないですし、1つの音で1本の弦なので(Pianoの場合、音によっては複数弦)、そんなにたいした作業ではありません。
クレジットされるのも、
そうそう無いですな。
ちなみに一口に調律と言っても、
楽器によって調律法は異なりますし、Cembaloだけでもかなりの数の方法があります。まぁ、一番有名なのはPianoを調律する際の「平均率」でしょう。また弦楽器は平均率ではチューニングしませんので、既にViolinとPianoで合奏するだけでも、厳密に言えば音は合いません。
尊敬する多田逸郎先生のもとで、
西洋古楽演奏という講義を受けました。
調律に関する事も習ったのですが、
しぇんしぇ~、スミマセン、覚えていましぇん...。まぁ、こうして清塚さんが、不具合無く弾いてて下さったので、良しとしますか。
話を戻すと、この調律も別に「監督」じゃなければ出来ない仕事ではありませぬ。それこそ専門の方を連れてくれば良いですから。そう考えると私が献策したものは、合奏団を座って弾かせる事、舞台での立ち位置をチェックしたくらいなものです。現場に行くとNAOTO君よりも、舞台監督やスタッフとのやりとりが多かったように思います。
スポーツの監督と違って、こういうケースの「監督」は実に曖昧。現場でニコニコして「あの人、一体何してんの?」と周りから思われつつも、公演はつつがなく終わる。これが理想なのかも知れませぬ。
そう言えば昔、友人のリサイタルを聞きに行ったのですが、旅帰りでたまたま早く着き、本番前のリハーサルから顔を出しました。かなりバタバタしていたご本人。舞台でのサウンド・チェックよりも、チケット関係などの雑務におわれていました。「いやぁ、テーホーさん居てくれて良かったぁ」と言われましたが、特に何かを手伝ったワケでもないんですわ。
その「居てくれて良かったぁ」が、一番大事なのかもね。
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ていほうさんへ
その「居てくれてよかった」がいいのかもしれないですね(^○^)。紀尾井ホールのていほうさん、よかったですよ!
投稿: もり | 2009年9月25日 (金) 14時35分
大阪ではCembaloは無かったですよね?
何の曲で弾かれたのでしょうか?
投稿: hiromi | 2009年9月25日 (金) 14時41分
「居てくれてよかった」って、最高のほめ言葉かも。
みんなにとって、精神的なよりどころ、まるで母のような存在なのかもしれませんね。
しかし、本番中、楽屋でお茶を飲んでるていほうさんの手元(というか、ひじの下)に「たまひよ」が写っているのが、気になります( ̄▽ ̄)
投稿: あやや | 2009年9月25日 (金) 22時36分
ていほうさんこんばんは
音楽監督さんは見えない所でのお仕事が
沢山あるんですね。
Cembaloはていほうさんの愛車で運ばれたのですか?
楽器の大きさが良く分からないのですが、
そんなに小さくはないですよね?
投稿: こまこ | 2009年9月25日 (金) 23時13分
ていほうさん
毎日お忙しいですね。
私のシルバーウイークは、NAOTOくんウイークで、自動的にていほうさんウイークでした。
北鎌倉は日が落ちてからの境内は、虫の音も素敵なBGMで異空間で奏でられる曲が、いつもより一層胸に染み入りました。
なかなか聞けないスタンダードナンバーやタンゴも聴けて、キャンセル待ちした甲斐あり
紀尾井ホールは、2日ともバルコニー席だったので、チェンバロには注目でした。
ていほうさんが弾くかと・・・!
昔は東京文化会館の小ホールに小林道夫さん?だったかチェンバロを聞きに行ったこともありましたっけ
仕事を挟みながらも音楽漬けの連休で満たされました。
NAOTOくんの輝きの陰にていほうさん在り!といったところでしょうか。
次は、いよいよ「なおてい」で・・・
投稿: ぱ~にゃ | 2009年9月26日 (土) 10時25分
> もりさん
「居てくれて~」の話は、(NAOTO君ではない)友人の話です。果たして今回は...!?
> hiromiさん
さすがに大阪までは運べません。VivaldiとBachで使いました。
> あややさん
その「たまひよ」。似ていますが違う本です。チビのカラオケ本(笑)。
> こまこさん
そう自家用車で運びました。足が外れるので、重いですが、積む事自体は難しくありません。
> ぱ~にゃさん
おぉ、小林道夫先生の演奏を聞かれたとは。そのときの楽器とコレは比べられるものではありませんが、こちらは雰囲気は醸し出せたかと。
投稿: ていほう | 2009年9月27日 (日) 00時17分
ていほうさんへ
「居てくれて〜」を言わなくてももうわかってくれてるというのが、NAOTOさんなのでは(^_-)?だから、きっと今回もそう思われてますよ(^_-)!
すみません。言葉足らずで。歩くグルメ百科に聞いたお店にことごとく行かないようにすると、ていほうさん好みのお店にたどり着けるかもしれないなぁと思いました(笑)。美味しいお店の消去法で(笑)。
投稿: もり | 2009年9月27日 (日) 16時53分
長年連れ添った夫婦のようだなぁといつも思いながら見ております(笑)前世はきっと夫婦だったのかも知れませんよ(笑)
プライベートでも仕事でも信頼できる友人がいらっしゃるのはホント羨ましいです。
投稿: 芝 | 2009年9月27日 (日) 18時28分
> もりさん
それ、当たっていますよ。何しろ私好みの店とは、まず「マイナー」である事が殆どですから(笑)。
> 芝さん
夫婦ねぇ、では私は三歩下がって...(笑)。
ちなみにNAOTO君に限らず、プライベートで会う仕事仲間って、殆どいないんですよ。まぁ、茨城に住んでいるからというのもありますが。
> あややさん
すみませぬ、やはりたまひよでした。
投稿: ていほう | 2009年9月27日 (日) 18時43分