長く続いている理由
先日本番のあった会場近くの食堂に、かなり久し振りに入りました。恐らく20年以上ご無沙汰かも知れません。子どもの頃は、よく七夕祭りのときに入ったりしましたけどね。それでもほんの数回でしたが。
当時から全く変わっていません。
恐らくテーブルや椅子も。
メニューも手書き、店員を呼び出すブザーなどあるはずも無く、そもそもこの店、厨房からテーブルが見渡せるほどの広さです。もちろんテーブル席から厨房もよく見えます。これは意外と大事かも知れません。
想像通りのもの。
決して安くはないですし、
とびきり美味しい!というものではなく、「普通に美味しい」です。これも大事かも知れません。とりわけラーメンの麺は、ちゃんとした「手打ち(風かも知れない)」のもの。どこかのお店に卸してあげたいくらいだわ! ちょっと炒飯がしょっぱかったかナ。
私がガキの頃にこの店に入ったときは、世の中の飲食店はようやくファミレスが出現してきたり、もう少し経つとB級グルメの選択肢も広がり、更には激安競争も始めました。私より上の世代の方は覚えていると思いますが、例えばマクドナルドは、日本上陸した当初は、安くないどころか、なかなか親に連れて行ってもらえないような店でしたよ(それはうちが貧乏だったからかも...)。土浦に初めて出来たマックも、今では他の店になっていますが、従姉妹と一緒に伯母さんに買ってもらった、マックシェイクの味の衝撃は、今でもよく覚えています。
話を戻しましょう、このお店。立地としては市内中心部に当たりますが、隣には文化財の城跡もあり、商店街の出入り口くらいの位置です。この日は日曜日だったので、普段の客入りがどれくらいかは分かりませんが、私が行った日も、他にお客さんが少し。
こういった店に必要なのは、「(とびきり)美味しい」とか、「激安」とかいうものではなく、いつも食べられる感覚なのではないかと。メニューのバリエーションも、普通の大衆食堂という感じで、定食ものから麺類まで、一通り揃っています。当然それらは専門店には及ばないでしょう。しかし次に行ったときに、普通に頼める感覚というのは、古くからの店でないと、なかなか無いのでは?
「激安」で勝負している店は、其れがもし期間限定だったりすると、期間外だったら行かない人も多いでしょう。またセントラル・キッチンである程度調理されたものを、温めるだけというチェーン店の味は、しばらく食べていたら飽きます。
この手の店は、恐らく長く通い続けている常連さんも、たくさんいる事と思います。そういう私もかなり久し振りでしたが、また行きたいです(勿論まずいもの探検隊では無く!)。「食」に何を求めるかは人それぞれ千差万別ですが、安っぽい味に飽きた人、この手の店をまた見直してみては?どの町にも2~3店は必ずあると思います、こういう風情ある食堂。
« まずいもの探検記【其の参拾】 | トップページ | 世界初...恐らく »
「我が街“茨城”」カテゴリの記事
- 王子来土(2024.08.05)
- ようこそ日立市へ(2024.08.03)
- 茨城県観測史上初40度(2024.07.31)
- 土浦フェア(2024.07.19)
- 古田島優勝(2024.07.17)
ていほうさんこんにちは。
ありますね、そんなお店。地元の中華屋さんは小さなお店でいつも混んでます。
安いわけではなく、とびきりうまいわけでもない。かなり普通な感じ。
でもたまに、食べにいきます。
知らない人に「なんでこんなに混んでるの?」と聞かれ、
おやじさんが1人で作ってて、厨房も狭く、コンロも2つくらいしかないよ。
回転が悪いのが一番の理由かもしれないけど、味は普通においしいよと返答しておきました。
普通の味って大切ですよ。地元のお客が通いますからね。私みたいに・・・(笑)
投稿: こまこ | 2010年8月26日 (木) 18時25分
懐かしいですな・・・個人的にはお子様ランチに付いていた小さなゼリーが妙に記憶に残っております。今度は○立駅近くにある○しの屋にでも行って見ますか?
投稿: ゴルゴ | 2010年8月27日 (金) 13時14分
私もその食堂知ってます!
やはり土浦の七夕祭りの時に親に連れられて入りました。
子どもの時の記憶なので多少オーバーかもしれませんが、当時の七夕祭りは人出も多く、飾りも盛大で、親とはぐれないように歩くのも大変だった気がします。
その食堂の近くに「ヤマハル」という瀬戸物やさん?がありましたよね。お茶碗などがたくさんならんでいてなんだか佇まいが印象的なお店でした。
市から支給されたランドセルの肩ひもが切れてしまい、「塚本カバン」で新しいランドセルを買ってもらったこと。「白石書店」はなんとなく特別な本屋さんとして記憶にあります。
神立駅前のブックセンターも行ったなぁ。懐かしいです。
投稿: トロル | 2010年8月27日 (金) 22時10分
トロル様・・・「ヤマハル」は現在コインパーキングになっております。神立ブックセンターは昨年より閉店しまして現在は居酒屋になっております・・・白石書店も現在は・・・という具合でございます。誠に残念ですが。
投稿: ゴルゴ | 2010年8月28日 (土) 19時11分
やはり味だけではお客さんの心をつなぎ止められませんよね。
その店の雰囲気やマスターの人柄、後はその店によい“気”が流れているのでしょうか。
ミュージシャンも長く続くのには演奏が上手なだけでは…
他のスパイスもたっぷり効いた「なおてい」はこれからも長く続くでしょう!(大きく話が脱線)
投稿: 北海道在住希望 | 2010年8月28日 (土) 20時26分
ゴルゴ様
えっそうなんですか!?数々の思い出の店が…。
本当に、誠に残念でございますね。
投稿: トロル | 2010年8月28日 (土) 20時35分
> こまこさん
そういった店の魅力って、語り出すと色々あるのでしょう。更にはお店そのものではなく、その場でのエピソードや思い出など、地元ならではのいろいろな事も含めてね。
> ゴルゴさん
そうなんよ、今の代で終わってしまうっていうからな。是非行ってみたいと思っている。そしてレポートも忘れずに。
> トロルさん
おぉ!地元ネタで盛り上がれる同士よ!
ちなみにランドセルが市から支給されるというのも、かなり特殊視されていますね。知人に話すと驚かれます。その事も、いずれBlogで紹介しましょう。
土浦も古くからの店が、結構なくなったりしています。本屋で言えば共栄堂もね。偶然ですが今日、ピアタウンの中の塚本カバンに行きました。
> 北海道在住希望さん
食も芸もアミューズメントと言えます。やはり外食するというのは味もそうですが、いろいろな意味で楽しいですし、ライブも演奏そのものもさることながら、会場の雰囲気、アーティストのキャラクターなど、楽しめる部分はたくさんありますよね。
投稿: ていほう | 2010年8月28日 (土) 22時00分