追悼:Dave Brubeck氏
また悲しいニュースです。Jazz PianistのDave Brubeck氏が、91歳で亡くなられました。年から考えれば、大往生と言ってよいかも知れません。Jazz界初のミリオン・セラーとなった「Take Five」の演奏家です。ちなみに作曲は一緒に演奏しているAlto SaxophoneのPaul Desmondです。
Jazz Pianistとしては少々異色で、
Darius MilhaudやArnold Schoenbergに師事したという、
かなりClassic音楽に傾倒した方です。若い頃は「あまりスウィングしないPiano」などと叩かれた事もあったようですが、そのad lib.は独特で、それはさながらProkofievやStravinskyなど、近代の作曲家の曲かとも思えるようなものでした。テーホーが最も影響を受けたJazz Pianistと言って良いでしょう。私がなおていをはじめ、数々のセッションでプレイするImprovisationは、Dave Brubeck無くしては語る事が出来ません。
加えて言うと、「Take Five」を大ヒットさせたDave Brubeck Quartetで、Alto Saxophoneを担当していたPaul Desmond。彼も私はAlto吹きの中では最も好きなプレイヤーでした。彼のクールでリリカルなプレイと、Brubeckの少々無骨なPianoが、何とも言えないマッチングで、当時はModern Jazz Quartet(MJQ)と人気を二分していました。
Dave Brubeck Quartetは16年活動した後、「マンネリを防ぐため」という名目で解散。16年も一緒に活動して、マンネリもなにもないと思いますが、その後もちょくちょく共演はしていたようです。とりわけ結成25周年でまたライブ録音を発表。その中の「Take Five」におけるBrubeckのプレイは、Mussorgskyの「展覧会の絵」の「古城」を思わせる、いかにもテーホー好みのスバらしいad lib.でした。
Improviserとしての啼鵬の方向性を導いてくれたようなDave Brubeck氏に、心からお礼を言いたいです。今頃はDesmond、同じD.B.Q.のDrums、Joe Morelloと、天国でセッションしている事でしょう。
ありがとう、そして安らかにお休み下さい。
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