王子来水
この公演のチラシを見たのは帯広でした。王子とモスクワ・フィル。して、よくよく調べたら、何と水戸公演もあるではないか!
出迎えないワケにはいかぬ。
しかもモスクワ・フィルと言えば、
かつてテレビ朝日開局45周年記念ドラマ
「流転の王妃」のときに、
録音させて頂いたオーケストラ。葉加瀬太郎さんと共にモスクワに赴き、チャイコフスキー・コンクールの行われている音楽院のホールで、彼らと仕事をしました。尤も、そのときのメンバーが、今回の来日公演にどれだけ居るかは分かりませんが。
東日本大震災後、
かなりの間使えませんでした。
私も吹奏楽コンクール以来かな、行くのは。被災後は初めてです。今年になって王子の演奏を聞くのは2回目。1回目は今年の1月に(2013年1月19日参照)。
半袖でない事に驚かれましたが、
夜の演奏会はフォーマルな場。
そんな場所にジーパン&Tシャツで行くような、
礼儀知らずじゃありませんぜ、テーホーは。
アタシが重んじるのは「スタイル」。勘違いされてんだろうな、テーホーはどこにでも半袖で行くと。ちなみに勤務している看護学校の生徒は、スーツ姿のテーホーしか知りませんよ。
さて、話はコンサート。モスクワ・フィルの今回の来日公演では、王子を含む数人のソリストが共演。公演地によってプログラムが変わります。王子はTschaikovskyの協奏曲を。
王子と何度も共演しているアタシがみるに、彼の最大の持ち味は、その繊細なタッチによる、音色の百変化。例えばテーホーが10回Pianoを弾いたら、1回くらいは良い音が出せるかも知れないけど、王子が10回弾けば、10種類の良い音が出せるってワケ。
それからするとロマン派以降の、割と大きな編成のオケを相手にした協奏曲は、あまり王子向きではないかも知れない。しかしながら、Cadenzで1人で弾くところや、2楽章のオケの静かなところなど、彼の素晴らしいタッチによる百変化の音色が、遺憾なく発揮されていました。
残念な事は、県民文化センターが恐ろしくデッドで、残響が無いに等しい...。自分も大昔、茨城交響楽団のエキストラで舞台を踏みましたが、「こんなにデッドだったかなぁ」と思ったほど。どうやら舞台上では響いて聞こえ、実際に客席ではダメなようです。
幸いアタシは前から2列目だったので、王子とは会話の出来るくらいの距離。舞台は見にくいですが、王子のタッチの繊細さは伝わりました。でも後ろの方の席にはどうだったかね。
さすがに今年はもう、茨城では王子と会えないかな。フラッと遊びに来たら、美味しいものでも食べに連れて行くケド。あ、まずいものでもいいね。去年一緒にまずいもの食べた仲だし(2012年7月14日参照)。
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