オーケストラにしろ吹奏楽団にしろ、そういった演奏団体は、作る事よりも続けていく事の方が大変。
今回で20回目の定期演奏会を迎えた、
Ensemble Flaviaですが、
ファミレスで「バンドやろうぜ!」と、
和気藹々と夢を語ってから今まで、
様々な事があったのは、
想像に難くありませぬ。もうすぐ創団40年に手が届く我が土浦交響楽団も色々ありましたから。
今回のプログラム、メインとなったのは「展覧会の絵」。この30分以上に及ぶ作品は、吹奏楽というフィールドに乗せると、チョー大作と言うことになりましょう。オーケストラだと中くらいです。1時間を越える作品もありますから。
オケ版だと「ボレロ」で有名なMaurice Rave編曲のものがよく演奏されます。いや、それが定番です(ホントは他にもあるんですが)。吹奏楽でやる場合も、このRavel版を直したものをやったりしますが、今回は原曲であるPiano Solo版から、手塚徹氏により、改めて吹奏楽版にしたもの。なのでRavel版が染みついているイメージを、かなり覆しています。
ちなみに冒頭の「プロムナード」。Ravel版はTrumpetのSoloで始まりますが、手塚版はSaxophoneに(のど自慢でお馴染みの)Tubular Bellsを重ねています。これで一気にヨーロッパの古い美術館に連れて行ってもらえます!
ひときわ目を引いたのがコレ。
見たとおり「鐘」。
ちゃんと「展覧会の絵」用だそうで。
ま、「鐘」で有名なのは、Berliozの「幻想交響曲」。いずれも終曲にしか使われないのですが、借りるのには結構お金がかかります。言ってみれば1発いくら?なんて...。
その「鐘」を含む、
吹奏楽に於いては重要なセクション、
打楽器群。
Flaviaは割とこのセクションが固定していて、アタシが初めて共演した第12回定期のときから、あまり面子は変わっていません。これはとても重要な事で、個人技よりもチームワークが問われる合奏に於いては、致命的な部分。
今回個人的に殊勲賞を感じたのは、このアンサンブル。
開演前のWelcome Musicですが、
最高齢団員による編曲。
定年退職後、
30年のブランクを経て楽器に復帰。ブランクを埋めるため、レッスンにも通い、その情熱たるや、親子ほど年の離れた世代の多い団員の尊敬を集め、こうしてセクションの重要な一角を担っています。なかなか出来る事じゃありませんぜ。
これからもFlaviaの知恵袋として、君臨して頂きたいものです。
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