« 日にちをハズしたら... | トップページ | 第53回1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭 »

2014年8月 2日 (土)

第54回茨城県吹奏楽コンクール

 吹奏楽に関わる事はあっても、コンクールからはしばらく離れていた啼鵬。今年は久しぶりに関わる事になり、しかもそれは「作曲家」としてではなく、「指導者」として。これは滅多にない事で、純粋に指導者として現場に立ったのは、20年くらい前だったかしらね。

Kento27th その指導した学校が出場するので、

これまたチョー久しぶりに聞きに行きました。

奇しくも場所は、

これまで吹奏楽コンクールに関わって、最も縁のあったホール。

 プログラムをみてビックリ。私の関わった部門、1校を除いてみんな邦人作品。最近は其れが主流なんでしょうか? 吹奏楽の古典作品や管弦楽の編曲モノ、外国の吹奏楽作家の作品、この選曲が顧問の先生の頭を悩ますところで、そのバンドに合った編成、技量、そして一番嫌らしい部分ですが「コンクール向き」かどうか。

 上手に演奏すれば、曲はどんなものでもOK!...ってコトはなく、事実アニメ・ソングで金賞をとったなんて話は聞いたことありませんし、ジョン・ケージの「4分33秒」を吹奏楽に編曲しても出場可能なんてのもあり得ないでしょうな。

 「何その時間?」って? アメリカの作曲家ジョン・ケージ(1912~1992)が1952に作曲した曲で、4分33秒の間、何もしないで座っているだけ。いや、座らなくてもイイのかナ? その間に聞こえてきた音が「オレの音楽!」ってワケ。想像つくかと思いますが、絶賛派と彼をペテン師呼ばわりする派と別れます。

 話はそれましたが、今回の出場校は邦人作品が殆ど。と言っても新作は1曲もありませんでしたが。アタシも作曲家として、そういった作品が演奏される事は大歓迎ですが、演奏家という立場からみれば、「もっと古典をしっかり勉強しようよ」という意見も持っているので、なんともフクザツ。

 実際に吹奏楽に限らず、新しいものばかりに触れていると、たいして学ぶものもなくなり、本質を見失います。「温故知新」という言葉の示す通り、やはり古いものからは学ぶものが多く、恐らくそれは尽きることがないでしょう。

 今回唯一、邦人作品を演奏しなかった学校が地区大会を1位通過しました。

« 日にちをハズしたら... | トップページ | 第53回1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭 »

我が街“茨城”」カテゴリの記事

コメント

「温故知新」。まさに今、学んでいるところです。
古いレコードや古典から得られることの多さ。あらゆるジャンルの知識、歴史、奏法、リズム。そしてそれを演奏に、ドラム用語、音楽として表現する引出しを増やすこと。
新しいこともとても大切なのですが、説得力につなげるには古典の引出しがあることは、とても大事だと思っているところです。
説得力があれば、アニメソングでも良い演奏は出来ると思うのですが、コンクールではそうもいかないのでしょうか?面白そうだと思うのですが。。

 啼鵬さんに触発されたわけじゃありませんが、私も数年ぶりにコンクールを聴いてきました。まあ、演奏の評価は個々の見解があるから差し控えますが、確かに邦人のオリジナル作品が多いですね。そして邦人の編曲作品も多い。私の時代だと、オリジナルといえばリードだ、バーンズだ、大栗裕だといったのが並びましたが、今はさっぱりです。あ、でもロバート・ジェイガーをやっている団体がありました。懐かしい!!(笑)
 邦人作品はかなりの難曲揃い。そういってはなんですが、テクニックばかりを競うのは如何なものかと思うのです。吹いている皆さんは心の底から楽しんでいるのか、少々意地悪な目で見たくなります。そして編曲作品については、切り貼りがめちゃくちゃな作品を聴かされると、少々うんざりしてしまいます。第3幕から始まったと思えば、第1幕に戻って、最後は第2幕でフィナーレって…。どんな意図があって作ったの?と言いたくなります。頭の中で、色々な場面が巡り巡って、かえって混乱してしまいました。高校生諸君、元ネタのオペラを見たことがあるのか、心配になってしまいます。

 温故知新といえば、以前六代目を襲名した、三遊亭円楽さんが「今はまたお笑いのブームが来ています。私たちの世界でも新しいものが好きな人たちはいますが、古いものには古いものの良さがあります。その良さをいつまでも活かし続けるのが、伝統芸能の世界なんです。若い諸君は、どうぞ立ち向かってきてほしい。私たちも堂々と受けて立ちましょう!」的な発言をされていたことを記憶しています。喧嘩を売っているわけじゃないでしょうが、こういうのが息づいてこその芸術の世界なのではと、つくづく感じるものです。

 そうそう、アニメソングではありませんが、私がかつて所属していた吹奏楽団では、「ディズニーメドレー」を演奏して、県大会を突破したことがありますよ。元より、ジョン・ウィリアムズの映画音楽なら、全国大会まで勝ち進んだ団体も過去にはありましたね。

 まだ、地区大会。吹奏楽人にとっての暑い夏は始まったばかりです。結果だけにとらわれず、自分たちの世界を高めていってほしいものであります。既に夏が終わった団体もあります。反省材料が何なのか、今一度見つめ直し、精進してほしいと願わんばかりです。

> みやまさん
 ご健闘をお祈り申し仕上げます。

> 語る会さん
 結局今回は、目先の派手さよりも、堅実な「吹奏楽」が評価されたと解釈したいですね。
 例えば「星に願いを」は、1940年の「ピノキオ」。「いつか王子様が」の「白雪姫」は1937年。ここら辺が元祖アニ・ソンでしょうか(笑)。

選曲で一番悩むのは「吹奏楽」という編成を用いた「競技」である。
というところなんですよねぇ。
それを踏まえた上で芸術性を測って貰うのがコンクール。
生徒さん達には思う存分今まで学んできた音楽を一丸となって演奏してもらいたいですね。

はんぞうさん→そうなんですよね・・・。「競技」なんですよね・・・。どんなルールがあるのか分かりませんが勝ち負けがつくのですよね・・・。

> はんぞうさん
> ゴルゴさん
 しかもそのジャッジを行うのは人間。どこまで冷静に、公正にジャッジ出来るか。私も何度かやった事がありますが、非常に神経を使います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 第54回茨城県吹奏楽コンクール:

« 日にちをハズしたら... | トップページ | 第53回1000万人ラジオ体操・みんなの体操祭 »

2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ