カラヤンとフルトヴェングラー
誰もが認める世界最高峰のオーケストラ、ベルリン・フィルハーモニーの次期音楽監督は、結局は決定には至らず。音楽界のコンクラーベは一筋縄ではいかない!
この団員が話し合いで音楽監督を決めるのは、カラヤンの後からだそうで、そのカラヤンは「終身契約じゃなきゃやんない」と言ったにも関わらず、自分から辞めました。ま、実質的には終身契約だったんですがね。
特に面白かった本。
「カラヤンとフルトヴェングラー」。
略して「カラ・フル」!?
こういうのを読むと、
音楽(活動)は才能だけじゃダメなんだなぁ、とつくづく感じますな。尤も彼らの場合は、才能が大前提なんですが、どうもこの本を読むと、そこは正にスルー。彼らを取り巻く時代背景、政治的背景、そして「駆け引き」。
恐らく帝王カラヤンは、音楽的才能の他に、この「駆け引き」の才能があったのでしょう。そしてお世辞にも「駆け引き」は上手でなかった、もう1人の重要な指揮者チェリビダッケ。
この三者の事を書いた本なので、本当は「カラヤンとフルトヴェングラーとチェリビダッケ」、略して「カラ・フル・チェリー」と題する本だね。
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そうなんですよね。
この時代において、チェリビダッケの存在を忘れてはいけません。
どうして、あのような事になったかは判りませんが、チェリは若いうちからストイックすぎたのかもしれませんね。
結果的にはミュンヘン・フィルを手に入れたわけですし、実際37年後にベルリンを演奏した際も、「(ドイツの大統領にお願いされて振ったわけで)少なくとも37年前のベルリンではなかった」という言葉を残しているだけに、決して恵まれているようには見えませんが、彼としては進むべき道を見つけられたのではないかと思います。
(そのお陰で、あのようなブルックナーにも出会えたわけですから、私たちファンとしては有難いのですがね。)
投稿: 語る会 | 2015年5月13日 (水) 06時16分
> 語る会さん
「指揮者」と一口に言っても、様々なタイプがいるわけで、この本に登場する主役御三方は、それぞれの指揮者のタイプとして、代表的な人と言えるのではないでしょうか。
そして日本人は取り分け職人肌の人を好みます。この3人の中ではチェリが一番熱狂的な支持を得ているかと思われます。
投稿: ていほう | 2015年5月13日 (水) 10時01分