追悼:大岡信先生
恐らく多くの方は、朝日新聞の「折々のうた」でご存じかと思います。詩人で評論家、大岡信先生が亡くなられました。
実は啼鵬、大学時代に先生の講義を受講していました。当時先生は客員教授という肩書きで教鞭を執られていました。
単行本の第5巻。
どうやら前年も其れだったようで、
講義の最初に先生が「毎年最初の方しかやらないので、今年は前年のテキストを使います。『夏のうた』からやりましょう」とおっしゃいました。啼鵬はちゃっかりサインも頂き!
「金を払っている以上は無駄なく!」がモットーだった啼鵬。講義は全て最前列の、場合によっては先生の真ん前で受講。たった4年間しか在籍出来ないし(基本的には)、多くを吸収する気満々で。
そんなあるとき先生が「えーっと、見るべき程の事をば見つと言って死んだ武将、誰だっけなぁ」と思い出せない様子。そこですかさずアタシ「先生、平知盛です」と。先生が「おーっ!そうだった、そうだった。有り難う」と助け船を出させて頂いた事も。
まぁ、短歌や俳句の講義よりも、雑談が多かったかしらねぇ。「教授会が退屈でねぇ。よく鞄を立てて『折々のうた』の原稿を書いていたよ。1回の教授会で4つくらい出来ちゃうんだ」とおっしゃっていたり。
ちなみに成績はレポートで。それも「ちゃんと授業に出席していても、試験でたまたま悪い点をとってしまう事もあるんだよ。なのでこの講義の成績はレポートでつける事にします」とおっしゃったのを聞いて、「何て生徒思いの先生なんだ」と感じたものです。
啼鵬はどちらかと言うと理系。それでも先生の講義は楽しく、受講出来た事は生涯の宝物です。本当に有り難うございました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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