シューベルト「冬の旅」CD発売記念コンサート
世の中では1都3県に緊急事態宣言発出を決定した日。適応は明日からという事で、ギリギリ出かけたコンサートという事になりますか。
実はこのコンサート、諸般の事情で延期されたイベント。本来ならば昨年9月に行うはずでした。CDは既に聴いていて、FMうしくうれしく放送のアタシの番組「限りなく啼鵬の音楽全集」でも紹介させて頂きました。
奇しくも同じ場所で、今回のお二方を含む「風ぐるま」というユニットを聴いております(2016年11月17日参照)。今回はCDで聴いている曲が、生演奏で聴けるという心地よさもあったのですが、冒頭の高橋悠治氏の作品に度肝を抜かれました。
いや、正確にはその演奏に、と言った方が良いでしょう。栃尾克樹氏によるBaritone Saxophone Soloだったのですが、改めてBaritone Saxophoneの可能性と、栃尾さんのスゴさを実感した演奏。変なグッズなんか試して貰っている場合ぢゃない(2020年11月19日参照)!
細やかなフレーズを目の前の空間に差し込むような、そのフレーズ1つ1つも、Baritoneってこんな音が出せるのか!というくらい、透明感があり、それはまるで楽器から鳴っているのではなく、空間の中から紡ぎ出している音が、楽器を通してまた空間に戻しているような、演奏家が楽譜を音にしている、という次元では語れないレベルのものでした。書いた高橋悠治氏も素晴らしいが、演奏している栃尾さんも凄い。...って、なんてエラソーな事を言ってるんだ。栃尾さん、変なもんばかり頼んで、スミマセヌ。
そして当分は、こうした夜のコンサートも行けないのかしらね。
「レポート」カテゴリの記事
- Duo FourTe結成10周年(2024.10.04)
- 氷上のONE PIECE(2024.09.08)
- 尾尻雅弘&角圭司ギターコンサート(2024.08.12)
- アンサンブル・ノマド第81回定期演奏会(2024.06.28)
- Adam結成10周年コンサート「序」(2024.06.24)
コメント