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2021年1月 7日 (木)

シューベルト「冬の旅」CD発売記念コンサート

 世の中では1都3県に緊急事態宣言発出を決定した日。適応は明日からという事で、ギリギリ出かけたコンサートという事になりますか。

Winterreise 実はこのコンサート、諸般の事情で延期されたイベント。本来ならば昨年9月に行うはずでした。CDは既に聴いていて、FMうしくうれしく放送のアタシの番組「限りなく啼鵬の音楽全集」でも紹介させて頂きました。

 奇しくも同じ場所で、今回のお二方を含む「風ぐるま」というユニットを聴いております(2016年11月17日参照)。今回はCDで聴いている曲が、生演奏で聴けるという心地よさもあったのですが、冒頭の高橋悠治氏の作品に度肝を抜かれました。

 いや、正確にはその演奏に、と言った方が良いでしょう。栃尾克樹氏によるBaritone Saxophone Soloだったのですが、改めてBaritone Saxophoneの可能性と、栃尾さんのスゴさを実感した演奏。変なグッズなんか試して貰っている場合ぢゃない(2020年11月19日参照)!

 細やかなフレーズを目の前の空間に差し込むような、そのフレーズ1つ1つも、Baritoneってこんな音が出せるのか!というくらい、透明感があり、それはまるで楽器から鳴っているのではなく、空間の中から紡ぎ出している音が、楽器を通してまた空間に戻しているような、演奏家が楽譜を音にしている、という次元では語れないレベルのものでした。書いた高橋悠治氏も素晴らしいが、演奏している栃尾さんも凄い。...って、なんてエラソーな事を言ってるんだ。栃尾さん、変なもんばかり頼んで、スミマセヌ。

 そして当分は、こうした夜のコンサートも行けないのかしらね。

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