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2022年2月 4日 (金)

追悼:島岡譲先生

 新聞で島岡譲先生の訃報を知りました。しかも亡くなられたのは昨年9月。残念ながら啼鵬は、島岡先生の教えを直接請う事は無かったのですが、作曲家啼鵬を形成する上で、島岡先生の教科書は欠かせないものでした。いえ、啼鵬に限らず音大で和声を学んだ人の殆どは、そうなのではないでしょうか?

Shimaokawasei 一般的には「芸大和声」とか「島岡和声」と呼ばれる、先生の書かれた理論書。長らく日本の和声学、音楽理論を牽引してきた事と思います。ただ使用される記号等が独自のものなので、通用するのは日本国内のみ、といった事も言われました。それでも多くの音大生、音楽を志す人が先生の理論書で学び、私も生徒の和声学レッスンには、この教科書を用いました。

 近年、東京芸大では教科書が刷新されたため、これらの理論書は使われなくなりましたが、現時点では島岡和声を学んだ人の方が圧倒的に多いですし、我々からすれば現在の教科書を説明するに、「島岡和声では○○でしたが」という言い方もしたり。もちろん今後も島岡先生の教科書で学ぶ人もいる事でしょう。

 啼鵬の書くスコアの根幹を成す部分を担っていた「島岡和声」。これらの教科書には感謝の念が絶えません。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

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コメント

私も高校生のころ島岡先生の【和声と学識のアナリーゼ】という教科書で勉強しました、今も手元に置いてたまに見返しております。

大変失礼しました【和声と楽式のアナリーゼ】でした。

> ゴルゴさん
 名著だな。今後も多くの人に読まれるだろう。

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