そう言えば山田圭子さんのViolinを聴くのは初めて。いつもViolaでしたので。啼鵬のスコアを弾いて下さったときも、大昔Brahmsのソナタを聴いたときも。
そのBrahmsで言えばClarinetもViolaもたしなむ啼鵬。Clarinet SonataをViolaで弾く事には否定的で、根本的に違う結果を生むんだから、音域が同じとかいう理由で弾くなど、けしからん!と思っていたのが、山田さんの演奏を聴いて「そうだよ、こうやって弾けばイイんじゃん」などと、上から目線で、勝手な物言い。
そして今回。ある意味、前述の事を何故納得したのかが分かった演奏会でした。もう最初の曲から心が溶けました。自分でも何度も伴奏し、耳タコどころのハナシじゃない曲でしたが、何だろ、つまるところ音色ですか。
最近はチョー上手い若者の演奏を聴く機会が多く、彼らには決して出すことの出来ない、其の人ならではの音色、とでも言いましょうか。もしそのような音色で弦楽器を奏でる若者がいたら「キミ、人生ナニがあったんだネ?」なんて聞きたくなるような...。
う〜む、其れが何なのか。今回はウィーンに関わる作曲家が多かったので、ウィーン風ってことですか。かつてアルゲリッチがグルダの門を叩いたときに教わりたかったこと。いや、山田さんはドイツ、フランクフルトだしなぁ。
音色って、人に習って出せるようになるものではなく、其の人の持っているイメージ。追求した結果。つまりは山田さんのキャラクターがにじみ出た音色なのか。兎に角今回、ポピュラーな曲から玄人好みの曲まで、彼女の紡ぎ出す音色でもって、1つ1つのフレーズが心にしみてきやした。アタシも年をとった証拠ですかネ。
またPianoの加藤真矢子さん。初めて聴かせて頂きましたが、Soloも伴奏も素晴らしい。経歴を拝見すれば明記はされていませんが、当然Piano専攻なのでしょう。作曲科出身ピアニストでない伴奏者で、ここまでバランスの良い演奏を聴かせて下さったのは、稀有なことです。パワーで押さない山田さんの演奏に、絶妙なバランスで寄り添えるのは、相当研ぎ澄まされた感覚をお持ちかと。
素晴らしい演奏、有り難うございました。
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