2023年8月14日 (月)

ミシェル・ルグラン自伝

 凄い本を読みました。紹介してくれたのはBassの西嶋徹君。

Legrandjiden ルグランと言えば「シェルブールの雨傘」に始まり、「おもいでの夏」や「ロシュホールの恋人たち」といった、映画音楽の人、くらいしか認識していませんでした。実はアルバムも買っていて、Jessye Normanとの共演盤。アタシのラジオ番組「限りなく啼鵬の音楽全集」でも紹介しましたが、まぁ、なんと音数の多いPianoだなぁ、と。失礼ながら...。

 特に興味深かったのは、彼が音楽の母と位置づけているNadia Boulangerとのエピソード。なかなかスゴい交流だったようで、読み手は「もし...」を想像せざるを得ませぬ。

 他にも「もし...」案件はいくつかあって、恐らく本国では知られているのでしょうけど、日本では前述の映画音楽作家、下手すりゃ「シェルブールの雨傘」だけ(!?)なんて感じかしら。

 こんなにも啼鵬の認識と、実際像のギャップがあったアーティストも珍しいかも知れませぬ。ちなみにテーホー、前述の映画たちも、音楽は編曲やら演奏、特に「シェルブール~」は小学生の頃から演奏しているにも関わらず、ちゃんと観た事はありませぬ...。スミマセン。

2021年1月10日 (日)

全巻揃ったケド

 古本屋が好きで、行った先にあるとつい入ってしまいます。時には其れがきっかけで、のめり込む作家さんの作品もあったり(2018年10月31日参照)。

 この本に関してはいつ買ったのか、覚えておりませぬ。何となく神保町の古本屋街でという記憶。と言うことは学生時代か。

Kangengaku123 しかしそのときは上巻しか無く、その1冊だけを購入。長らくそのまま。今となってはこのシリーズは絶版。最近思いついて、ネット通販の古本屋で買えばいいじゃん!と。

 そしてめでたく中巻、下巻と頼んだのですが、届いてみると最近はあまり見なくなったグラシン紙でカバーされ、表紙の色もちょっと違う。んま、アタシの持っていた上巻が色あせたのでしょう。

 しかしそこでふと、もしやこの届いた中巻、下巻。そこの古本屋では上巻から揃っていたヤツだったか。アタシはそれを引き離して、自分の所有する上巻とくっつけたってコトに。しかも届いたのは2冊とも初版で、アタシのは第2刷。ちぐはぐもイイとこ。

 なんだかなぁ、全巻揃ったけど複雑な気持ち。

2020年9月16日 (水)

外国の楽譜

 フツーに生活していれば、海外の本(当然外国語で書かれた)を読む事は無いと思いますが、我々音楽家の場合は海外製の楽譜を目にする事はしょっちゅう。オーケストラの楽譜で言えば、スコア(総譜)は日本の出版社から出ていても、パート譜となると殆ど海外製。

Montgomerybook1 今回はJazz Guitarの楽譜。越田太郎丸さんに奨められた曲が入っていたので買いました。日本には在庫が無かったので、海外(多分アメリカ)から取り寄せ。数週間かかり、ようやく到着。

 本来ならば自分で耳コピーした方が勉強になるのですが、こうして曲集としてまとまっていると、コピーしている時間を練習に充てられますので。余程「!?」だったら自分で採譜しますが。

 クレジットの「TRANSCRIBED AND ANNOTATED BY~」は採譜(耳コピー)して注釈をつけた人。大事です、こういう情報。

Montgomerybook2 しかしながら、この製本のクォリティには閉口。う~む、日本の出版社だったら有り得んな。これじゃ、修士論文自分で製本してみました~レベルだにゃ。

 ま、大事なのは内容。しっかり勉強せにゃ。

2020年6月24日 (水)

現代ギター2020年7月号

 父親がギタリストだったから、という理由でも無いでしょうけど、実は少し前から現代ギター誌に広告を出さないかとお誘いを受け、せっかくならと主宰するTango Bandを列記して、それぞれのギタリストを併記。高田元太郎金庸太、徳武正和、角圭司越田太郎丸の各氏が並べば、何故啼鵬がこのページに広告を出しているかも、納得頂けるかと。

Gendaiguitar202007 んで、その広告を載せたのが新年号。今回、急きょまたお誘いが。恐らく演奏会も無いので、少々誌面が寂しいのでしょう。そして届いた現代ギター誌を拝読。

 流行病に関しての世界的なギタリストのコメントが特集。その他、国内のギタリスト200人に行ったアンケート(回答100人)が掲載。これは興味深く読ませて頂きました。

 そこで思ったのですが、他の雑誌でそういったアンケート、あるのかしらと。例えばピアノ専門誌でピアニスト(勿論プロの)にアンケートをしたりとか、弦楽器専門誌で同様の企画とか。

 アンケートをするには、ある程度の数が必要です。思うに現代ギター誌は、アンケートが成立するだけの統計がとれる、ギタリスト達とのつながりがあり、それは第一線で活躍するプレイヤーから、街の教室の先生まで、様々な層のプロフェッショナルとのネットワークがあるという事。さすがは歴史ある雑誌。

 紙媒体メディア苦境の時代。先日の啼鵬が購読していた中南米音楽雑誌が休刊(2020年5月20日参照)。そんな時代でも頑張って欲しいものです。写っているのがClassic Guitarでなくてスミマセヌ。

2019年11月11日 (月)

バンジャ12月号

 昔から文筆活動も少々していました。多くは演奏会の曲目解説等でしたが、時にはTangoやPiazzollaから、フツーにClassicの曲の解説なども。

Banja201912 そして今回、コンサート・レポートを。吹奏楽界では定番誌、バンジャこと「Band Journal」に寄稿。啼鵬作品を世界初演して下さった、Ensemble Eudephiの演奏会について(2019年9月23日参照)。

 まぁ、文章を書くのは好きですし、Blogは別として、今回のような「書く」機会もそこそこあるのですが、どうも自分の語彙の少なさに閉口。う~む、もっと名文を書いてみたいもんです。

2019年2月23日 (土)

立ち食いそば大図鑑

 凄い本に巡り会いました。しかも地元最寄り駅前にある、小さな書店で。正直その書店、流行っているとは言い難く、品揃えもお世辞にも豊富とは言えませぬ。一度入ろうもんなら、何も買わずに出るのが苦になるような感じ...。

Tachisobazukan まぁ、ひまつぶしで入ったのですが、

まさかこんなテーホー好みの本があろうとは。

立ち食いそば好きとは言え、

結局は大手チェーン店に入る事も多く、

啼鵬の入った事のあるお店は、

この本には僅か数店。例のカレーの店とか(2018年12月8日参照)。

 とにかく著者さん達の取材力に感服。この本持って、日がな一日食べ歩きたいくらいですわ。

2018年10月31日 (水)

三好徹著:三国志傑物伝

 近年は「れきじょ」などと、俄歴史ヲタク女子なども出現しているようですが、それも古いハナシ。その彼女達、今はナニに興味が向いているんでしょ。

 啼鵬は大の歴史好き。読書本の多くは歴史小説ですし、テレビ番組も歴史を扱ったものを、幼い頃より観ていました。中でもハマッたのが「三国志」。これは初めて触れたのがNHK人形劇(2010年9月1日参照)。それからというもの、三国志関連の文献は、かなり読みましたねぇ。

3gokushiketsu そんな啼鵬が、

近年たまたま古本屋で見つけた三国志モノ。

三好徹氏の「三国志傑物伝」。

24人の人物が解説されていますが、

どちらかというと、

主役級でない人物の割合が多く、スピンオフ的な部分や、主役級人物の意外な面を取り上げたり。そこからの切り口が非常に面白い。

 アタシもあっという間に読み終わり、三好氏の別の三国志関連の著書を買いあさる入り口となりました。三国志をザッと分かっている人には、とてもお奨めの1冊。

2018年5月23日 (水)

祝:「南十字星の雫」レコ芸特選盤

 ギタリスト角圭司さんの新譜「南十字星の雫」が、レコード芸術6月号特選盤に選ばれました。アルバム・タイトル曲を作らせて頂いた身としては、嬉しい限り。

Recogei201806 啼鵬自身はこれまで、

目立った賞罰もなく、

言ってみれば無冠の音楽屋。

マルチ・ミュージシャンを標榜するも、

恐ろしく低い知名度のため、

マル秘・ミュージシャンに甘んじておりまする。

こうして評価を受けた作品に、少しでも関わる事が出来れば幸甚に思いまする。

 そう言えば昔、演奏で関わったアルバム、レコ大企画賞をとってたっけ(2006年12月31日参照)。

 角さん、おめでとうございます。

2017年1月16日 (月)

最後の秘境東京藝大

 昨年最も話題をさらった本の1つだったかと。著者の奥様が現役芸大生という事で、書かれたようですが、OBのテーホーも気になって仕方がない。早速書店へ。しかし売り切れ、また売り切れ。ようやく手に入れましたが、ちなみにそれは既に第8刷。

Saigonohikyo 結論から言えばツッコミどころ満載!

ま、仕方がないですわね。

アタシが在籍したのは、

もう20年以上も前のハナシ。

そのときと今では、

そもそも時代も違う。

 当時には無かった学科、専攻が出来たり、携帯電話を持っていた学生なんて、うちの同期ではNAOTO君しかいなかったし、そもそもビンボーだから学費の安い(当時の)国立大学に来たし。

 そのビンボー話。本の中に「月の仕送りが50万」という記述が! おいおい、そんなにお金あるんだったら、私学行きなよって感じですが、いや、私学だってそんなに仕送りしてもらっている学生いるかネ?

 演奏するときの衣装を買ったり、(仕事をもらうための)パーティーに出たりする費用なんだと。そんな学生うちらの頃、見た事無い! それも時代か...。ちなみにパーティーに出ただけじゃ、仕事もらえませんケド。

 そうねぇ、「50万だった月もある」なら分かります。啼鵬の時代、国立大学の学費が年間36万。して、何故かコイツを現金で支払わなくてはならず、アタシも心配性の親に「腹巻きに仕込んでいけ」と言われ、教務係に支払いに行きました。

 巻末には「取材した学生は、ほんの一部であり、限られた人」と断っているので、ツッコミもしにくくなるのですが、この本は何も芸大だから、という事ではなく、音大、美大の一般的な様子が描かれている部分もありそうなので、本当の意味での「東京藝大」をもっと裸にして欲しかったな、というのが啼鵬の感想。つまり、芸大以外の音大、美大との比較ね。

 最後に。芸大では音楽学部を「音校」、美術学部を「美校」と呼ぶのですが、この理由については全く触れていない。恐らく取材した学生も知らないんだろうな。平成の子だし。これは芸大の前身である東京音楽学校と東京美術学校の名残です。それくらいはちゃんと書いてよ。

2008年8月 4日 (月)

文豪の命日

 今日8月4日は、日本の文豪松本清張の命日。実は私、松本清張のファン。とは言いつつ、彼のファンになったのは、数年前にテレビで放映された「砂の器」以降。ドラマをずっと見ていて、原作を読みたくなり、それからです。ご本人が代表作と言っておられる「ゼロの焦点」などの主要な長編から、芥川賞を受賞した「或る『小倉日記』伝」などの短編まで、古本屋に行っては買いあさり、読んでおります。

 しかし血は争えないもので、実は私の母が大の松本清張ファンだったようで、イベントを企画した際に、本人を呼んで講演会をしたりなど、かなりの熱のいれようだったみたいです。

 まぁ、そんな人に比べれば、私なんぞはにわか清張ファンなのですが、そんな私が好きな作品は、彼の「社会派」と呼ばれる、主に犯罪者の動機に焦点をあてた推理小説ではなく、いや勿論それも好きですが、やはり歴史・時代小説です。これは高校時代に司馬遼太郎作品に出会ってからなのですが、もともと歴史好きともあって、ホント好きですね。

Saigosatsu  では具体的にどの作品が好きかと言われると、

やはり処女作と言われている、

「西郷札」かなぁ。

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