2026年5月24日 (日)

PiNK FiSH FES! vol.I feat.Clarinet

 これまた同期3人がやっているユニット、いや本人曰くバンド。PiNK FiSHのライブに行ってきやした。

Pinkfishfes1 タイトルに「FES!」と付け、ゲストを迎えて行う舞台。そのゲストも同期。あぁ、重松希巳江さん。少し前に水戸での演奏を聴きに(2023年8月12日参照)。学生時代は啼鵬も副科でClarinetを履修していたので、当時は割と接触もあり、拙作を初演して下さったり。でももう、アタシの事なんざぁ覚えていらっしゃらないだろうなぁ。

 話しを戻しましょう。Flute,Clarinet & Percussionという、フツーに考えれば「ナニすんの?」ってな編成。これが不思議と面白い。音程のつく楽器が2つでしかも管楽器なので、限りなく音数は少ない、ハズなのにバンド・リーダーのMINTAさんのプレイで、なんだろ、空間に音が散りばめられると言うか...。

 その演奏会場がまた良く、ホールでもライブハウスでもない、白い壁の少し歪な空間に、まず管楽器の音色が隅々まで行き渡るような印象。更に前述のMINTA Per.の包み込むような音捌き。

 MINTAさんに関しては、芸高・芸大で一緒にJazz Bandをやりましたし、何と言っても昨年の好美啼(正式名称じゃないケド)で(2025年5月30日参照)、その恐ろしく優れたバランス感覚に、舌を巻いていたところ。

 更に特筆事項は作曲家の遠藤雅夫先生。最後にお会いしたのは、やはり先生の曲の演奏会でしたか(2015年11月18日参照)。でも今日はご挨拶も出来ず失礼を。何しろ会場は満員御礼。先生に親しいお客様もたくさんお見えでしょう。啼鵬如きが気軽に近づけるものではありませぬ。その先生の最新作を聴けたのは、この上ない幸せ。商業音楽の世界に身を置くテーホーとすれば「参りました!」という曲でした。

 前半後半それぞれ50分ほど。MCナシ。ひたすら音楽を奏でる音に集中する時間。ようやくアンコール前にリーダーMINTAさんが口を開き、バンドの成り立ちを。聞いているうちに「そうだよな、この年になってくればそう思うよな」と、啼鵬も今の自分を顧みて、何とも情けない気持ちに。今日の彼らが羨ましく、帰途に就き申した。

 あぁ、啼鵬、一体ナニやってんだろ。同期はこうして立派に。まるで石川啄木の心境ですが、一緒に花を愛でる女房はベルーナドームへ野球観戦(笑)。

 同期のみんな、今日は有り難うございました。

2026年5月22日 (金)

トロンボーン&ピアノ・コンサート

 タイトルだけ見ると楽器の情報のみ。

Img_20260522_181520028 啼鵬はたまたま楽器店の発行する冊子で知りました。なんと大恩ある方が出演されるではないか! 啼鵬を最も早く見出した人。アタシが書いた初めての委嘱作品の依頼主(2015年2月22日参照)。最近も委嘱作品を受けましたが、それもコロナ前でしたか(2019年12月7日参照)。

 実のところご本人のSoloを聴くのは初めて。これまではオケやアンサンブルでしたので。知り合って30年以上、どころか40年近く経つんですが、今まで知らなかった部分を知る事が出来た、という印象。柔らかい音色、まるで歌っているかのような節回し、Tromboneなのに別の楽器のように思える世界観、あっという間の演奏会でした。

 また共演されたピアニストが素晴らしい。「伴奏」という仕事人の部分と、一緒に音楽を作るというアーティストの部分、更にはSoloで聴かせてくれた楽器の響き。さっきから同じPianoを弾いているはずなのですが、あんなに透明感のある響きは、なかなか聴けるものではありませぬ。ペダル?いやタッチか...。かつてFebian Reza Paneさんの「自分はPianoを弾いた瞬間よりも、その後の響きに興味がある」という言葉を思い出しやした。

Tbpfcon1 あぁ、こういう演奏を聴くと啼鵬、ナニやってんだろ、という感じですわ。音楽を極める、いやそういう大袈裟なものでなく、自分の音楽をやる、出来る、という事がどれほど意味のある事なのかを噛み締めました。有意義な時間を有り難うございました。

2026年5月14日 (木)

制作集団・真夏座第9回公演「白い病」

 啼鵬がまだ学生時代にお仕事をさせて頂いた劇団。近年ちょっとしたきっかけがあって、連絡をしてみました。形を変えながらも存続していて、2年前にも観劇(2024年5月13日参照)。

Manatsuza2026  昨年は伺えなかったのですが、今回は観に行けました。初日なんであまり詳細を書くとネタバレに。差し支え無い範囲で書きますが、今回はテーマが重いので、訴えかけるものが大きかったです。

 劇が進むにつれ、演出家の世界観に引き込まれ、終わってみるとかなり考えさせられる内容でした。ふと我々音楽家は、同じ表現者として、舞台から訴えかけるものがこんなにも大きく成り得るのかと考えました。テーマがテーマなんで、趣旨が違うと言えばそれまでですが、演劇は直接的で、心に刺さります。音楽で同じように心に刺さる演奏、そしてそのような曲が作れるのか...。

 まぁ、めげずにやるしかないかしらね。真夏座と共演者の皆さま、情熱的な素晴らしい時間を有り難うございました。

2026年4月28日 (火)

「Live within_____.」発売記念コンサートツアー【東京】

 TrumpetとEuphoniumとPianoのアルバム「Live within____.」のレコ発に行って参りました。啼鵬の編曲作品も収録して下さったので。

20260429

 お三方は良く存じ上げておりまする。取り分け牛渡克之さんは。佐々木駿さんは一緒に演奏した事はないのですが、啼鵬のスコアを何度か演奏して下さっております。今やRotary Trumpetの使い手として、その道では有名かと。

 Pianoの清水初音さんは、1度ご一緒したときに、その抜群の上手さに脱帽。今回も彼女の手腕が遺憾なく発揮された怪演となりました。この前の大野真由子さん然り(2026年4月3日参照)、Saxophoneや金管楽器を相手にする場合、単にガンガン弾きまくっている人を多く見てきましたが、彼女らは音量も出ているはずなのに、細やかなニュアンスがちゃんと伝わってくる。更には音色までコントロールされている。どうやったらそんな事が出来るんですかねぇ。

 残念ながら前半しか聴けなかったのですが、個人的にはEric Ewazen作曲「Pastorale」が響きました。アタシも同名の曲を作っていますが、国も違えば年齢も違う。アメリカの「Pastorale」を感じ、眼の前にその風景が広がりやした。

 この曲はよくTromboneで演奏されるようで、Euphoniumだとアサガオが上を向いているのを、牛渡克之さんが残念がっていましたが、実のところご本人も気付いていないのか、今回の配置。Trumpetとの共演ならば、当然Euphoniumは舞台上手側で演奏しますわな。しかもお互いが少し向かい合う感じなので、ちょうどEuphoniumのアサガオがPianoの蓋を狙う形になり、その音の跳ね返りが、客席に届くという寸法。アタシはてっきり、狙っているのかと思ってましたケド。最後列で聴いていた啼鵬にも、その効果はよく伝わっておりやした。

 初日を迎えたツアー。GW中に名古屋〜大阪〜岩手〜秋田と回るようで、道中の無事をお祈りしております。ツアーも恙無く終えますように。

2026年4月24日 (金)

東京都交響楽団第1043回定期演奏会Bシリーズ

 ちょっとした事情で行く事になった演奏会。まぁ、ぶっちゃけチケットを頂いたからなんですが、プログラムを見ると、おおよそ自分では足を運ばなそうな内容。なので尚更、有り難かったですわ。

Tmso1043a トーゼンどれも生演奏で聴くのは初めて。そう言えば都響の演奏を聴くのはいつ以来か? あぁ、大好きなSibeliusの「Symphony No.7」を聴きに行ったとき(2011年6月17日参照)。え!もう15年も前か。

 やはり啼鵬的に注目は、日本初演になったフィンランド人作曲家、Kaija Saariahoさんの「地球の影」。Organが入ったのですが、サントリーですし、てっきりあの正面のパイプの間で弾くのかと思いきや、舞台上手奥。アタシの席からは見えん。

 また見えない故に、逆に低音の空気を揺らすような音や、オケ全体を包み込むようなサウンドが、知られざる魅力を引き出しているようにも思えました。そう言えばOrganの音楽、啼鵬が聴いていたのは古い時代のものばかりでしたので。

 Prokofievの「Symphony No.4」は、下敷きとなったのがバレエ音楽だけあって、いわゆるドイツ本流の交響曲とは違った雰囲気。ま、そもそも国も違うのでそうなんですが、つい最近テーホーは、Shostakovichの交響曲を演奏したので、根っこは同じはずなのに、こうも違うものかと。まぁ、かたや国に留まった人と、飛び出して戻った人。違うのも当然ですか。

 アメリカでの初演は芳しくなかったとのこと。聴いていて分かる気がしますが、実のところそういう曲こそ、作曲家の本当に言いたい事が詰まっていたりするもので、Prokofievを理解する上では、重要な曲かも知れませぬ。

 それにしても都響、激ウマっ!

2026年4月 3日 (金)

第1回横浜国際サクソフォーンコンクール プレコンサート

 Out of The Standard等でご一緒しているSaxophone奏者、雅兄こと大和田雅洋さんが審査員長を務める、横浜国際サクソフォーンコンクールが立ち上がりました。プレコンサートでは拙作を演奏して下さるとの事で、銀座は王子ホールへ。え?横浜なのにザギン!?

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 冒頭の本堂誠さんからゴイスー。Baritone Saxophoneなのに、上はどこの音までいくんだ!ってくらい、まるでEWIでも吹いているかのように、驚異的な音域を吹きまくっていました。

 まぁ、オリジナルか編曲モノかはともかく、お馴染み作曲家作品に並んで、啼鵬の作品なんぞおこがましいにも程があるんですが、審査員長の計らいでちゃっかり。そして演奏して頂いた「Crossover Sonata」。世界初演は既に済ませているのですが、地方だった事もあり、啼鵬が生演奏を聴くのは今回が初めて。トーゼン雅兄が吹く事を想定した曲で、彼ならばこう吹くだろう、という想像のもと、狙ったものは殆ど具現化。

 加えてピアニストの大野真由子さんが素晴らしい。ご一緒した事もあるので、彼女のPianoの凄さは実感しているのですが、改めてイチ聴衆として感じたのは、どうしても大音量になるSaxophone相手に、繊細な表現がこちらに伝わってくる。もちろん彼女の上手さに加えて、Saxophone奏者のバランス感覚が欠かせないのですが、取り分けSax Quartetとの共演でも其れが顕著に。それはまるで魔法のよう。

 何故だろう。ブイブイ吹いて、ガンガン弾いているかのような感じなのに、聞こえてくるのは実に繊細な表現の数々。

 アンコールでは「天使にラブソングを2」でお馴染み、「主は雀を見守り給う」の他、これまた拙作「Momonga Rag」を。このモモンガ・シリーズ、現在世に出ているのは「Flying Momonga」「Walking Momonga」「Dancing Momonga」「Sleeping Momonga」「Running Momonga」「Momonga's Monologue」「Vals de la Ardilla Voladora」に、今日の「Momonga Rag」の8曲。そろそろ新曲かネ。

 さて、コンクールはこれから。MCで齊藤健太さんが仰っていたように、結果が全てではありませぬ。参加者の皆様は、コンクールに向けた練習、追求で様々なものを得て下さい。って、無冠の啼鵬が言っても説得力ありませんが...。

2026年3月31日 (火)

土浦第一高等学校弦楽部Spring Concert(2026)

 啼鵬が指導する高校生合同弦楽合奏に参加している、土浦第一高等学校弦楽部。「Spring Concert」と題した演奏会を聴きに行って来ました。

20260314163439 パット見、曲目がたくさんだなぁ、という印象ですが、実際に聴いてみると割とサクサク。と言いつつ、実はこの後のスケジュールの都合で、前半だけしか聴けなかったのですが。

 プログラムもバラエティー富み、Classicからポップスまで幅広く。しかも編成も様々。全員の合奏もあれば、なんと無伴奏Soloもあったりで、とても楽しめました。

 思えば縁もゆかりもなく、初めて聴きに行ったのはもう18年前ですか(2008年3月29日参照)。それから講師として関わるようになり、一緒に高校総合文化祭で演奏したり。私としては、茨城県の教育現場に少しでも貢献出来たらという思いで、微力ながら協力させて頂いております。

 そして一番の願いは、この先も楽器を続けて、音楽と共に生きていって欲しいです。生徒の皆さん、そしてご指導されている先生方、素敵な演奏会を有り難うございました。

2026年3月15日 (日)

セイワ楽器きらくやまホール記念コンサート【田中翔一朗ピアノソロリサイタル】

 このBlogにも何度も登場している、我がたくみスタジオ出身の優等生、田中翔一朗君。最近ではEnsemble Platformという団体を立ち上げ、芸術の最先端をいく活動を。今回はそんな彼の純粋なピアニストとしての一面。何しろBeethovenの、それもチョー有名曲を集めた演奏会。

Img_20260315_133333562_hdr 「悲愴」「月光」「熱情」と、三大ソナタを弾くというのは、彼自身もMCで語っていましたが、ある意味挑戦的なプロ。例えばアタシらTango屋が定番曲「La Cumparsita」「El Choclo」「Libertango」を弾く、なんて言うのとはワケが違う。

 一般的に有名曲になると「通俗的」と思われがちですが、たとえそだったとしても、演奏する側は毎回思うところあって弾くのがClassic音楽。恐らく今回の曲も彼は小学生のときに初めて弾いているかしらね。それから数え切れないくらい演奏しているでしょうし、更には他のBeethoven作品も勉強し、加えて今は作曲家としての視点も。残念ながら後の予定のために、前半の「悲愴」「月光」しか聴けなかったのですが、彼らしい深みのある演奏でした。また解説も分かりやすく、素晴らしい。

Seiwakirakuyamakinen こういった昔の生徒の演奏を聴くと、啼鵬もまだまだ勉強しなくてはと奮起。次はどういった演奏会を聴かせて頂けるか、とても楽しみです。

2025年12月28日 (日)

The Rev Saxophone Quartet Recital 2025

 またスゴい演奏会を聴いてきました。今や日本を代表するSaxophone奏者上野耕平氏率いるThe Rev Saxophone Quartet。今回アタシが30年程前に書いたPiazzolla作品の編曲を演奏して下さるとのことで。

Dsc_1122_20251228213201 思えばそれらの作品、上野氏のお師匠さん、須川展也先生に依頼されて書いたもの。先生は日本におけるPiazzolla黎明期から積極的に取り上げ、Saxophone及び吹奏楽の世界では、ピアソラ第一人者とも言えるでしょう。

 其れをお弟子さんが受け継ぎ演奏する。素晴らしい事ですが、啼鵬が今回の演奏会で度肝を抜かれたのは、共演されたPiano奏者、高橋優介氏によるPiazzolla作品の編曲と演奏。

 オリジナル、つまりPiazzolla自身の演奏をよく分析、勉強されて、Tangoの奏法を習得。我々Tango屋が聴けばプッと吹き出してしまうような、なんちゃってピアソラがはびこる中、ここまで真髄に迫る演奏に巡り会えるのも珍しいかと。

 具体的に言えば彼の左手のタッチ。あれはTangoの世界では必須。楽団が何人編成になろうとも、サウンドをリードしているのはピアニストの左手。久しぶりにTango屋以外のピアニストで、ずっしりとくるタッチを聴き申した。glissandoのバリエーションもイイ。そして何よりアンサンブル・ピアニストとしてのキャリアを重ねているだけあって、バランス感覚が秀逸。

 あと2、3タンゴ独特の奏法を覚えれば、立派なタンゴ・ピアニストなんですが、そんな狭い枠に押し込めてはいけませんな。

 奏法やエッセンスを身につけているならば、編曲は言うに及ばず。タンゴ専門の編曲者でないスコアラーで、Piazzollaの世界をSaxophoneという、元々Tangoには無い楽器で構築出来るのは、なかなか出来る事ではありませぬ。Vive! Saxophone Quartetの浅利真君以来かな。尤も彼はSax奏者ですが。

 Revのサウンドは浜離宮朝日ホールの空間に溶け込み、それはそれは夢のような空間でした。上野氏の消え入るようなppでのflagioletto。もしかすると今日聴いた最高音、初めて聴いたかも。あそこまで出せるんだ...。

 大昔に書いた啼鵬の拙いスコア。演奏して下さり有り難うございました。そしてご来場下さったお客様、有り難うございました。

2025年11月26日 (水)

田尻大喜47都道府県ツアーFINAL「Reasons of Life」in サントリーホールブルーローズ

 今年初めに知り合い、気がつけば共演(2025年11月5日参照)やら編曲を提供。人を笑顔にするTrumpet奏者、田尻大喜さんの2025年でメインと言える演奏会に行って参りました。

Tajiritaiki2025final サントリーのブルーローズは久しぶり。教育実習で副科ピアノを習った財満和音さんのリサイタルを聴きに行ったのが最後か。え!其れって1998年...。

 今回はいつもの彼のプレイ、トークに加え、何と言ってもバックのオーケストラがゴージャス。Art of Human orchestraと名付けられた腕の立つプレイヤー集団に、これまた若手の研ぎ澄まされたスコアラーによる編曲。あぁ、若いってそういうコトだよな。技術がハイレベルなのは、演奏家だけじゃなくて書き手も。老兵は去りゆくのみ...。

 残念ながら前半だけしか聴けませんでしたが、あの様子だとアンコールなどチョー盛り上がったことでしょう。グッズのおかげもあって。

 ツアーはまだ回りきれていないようですが、お疲れ様でした。来年の我ら弦楽合奏団弓組との共演もシクヨロ〜。

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