2020年2月23日 (日)

オルケストル・フランセ・デュ・ジャポン第6回定期演奏会

 日本で唯一のフランス音楽専門オーケストラだそうな。今回、マエストロがかつて拙作の世界初演をして下った、小松拓人氏。其のご縁で聴きに行きましたが、なんだViolinには知った顔も! ま、都内のアマオケなんて、ワン・クッションおけば殆どみんなつながるでしょ。蛇の道は蛇です。

Ofj6th 今回は全曲Poulenc。ただでさえフランスものはメイン曲候補が少なく、フツーのアマ・オケではプログラムが組みにくいのですが、まさかのプーランク一色とは!

 ちなみにフランスものメイン曲はBerlioz「幻想交響曲」、Saint-Saëns「交響曲第3番“オルガン付き”」、Frank「交響曲」辺りが定番。しかしながら幻想はPiano、Harp、鐘(これがイチバン曲者)といった、楽器での出費が大変。オルガン付きだって、当然オルガンが無いと。足踏み程度じゃありませんぜ、教会とかにあるでっかいヤツ。フランクは良い曲ですが、少々コンパクトなのと、フランクの知名度の点で、結局これら3曲、いずれも取り上げるには、色々な意味での勇気がいります。

 話を戻しましょう。Poulencは我が弦楽合奏団弓組でも取り上げた事のある作曲家。嫌いではありませぬ。ただ知っている曲が少なく、今回もやった事のある「牝鹿」を除けば、「小象ババールの物語」は存在だけ。メインの「シンフォニエッタ」に至っては、ナニ其れ?レベル。

 「小象ババールの物語」は、音楽を知らなくても、絵本をご存じの方は多いかと。そう、日本でも発売されているあの本です。Poulencが曲を付けた、という事は知っていましたし、ファミリー・コンサート等で取り上げようとしたら、レンタル譜に多額のカネが必要で諦めた、という噂も聞いておりまする。

 そして音楽の内容は、そんな噂が吹っ飛ぶくらいのビックリ系。おおよそ子どもが聴いて喜ぶような音楽ではなく、冒頭など前衛音楽が始まったのか、と勘違いするくらい。全編を通してシュールで、絵本だからと言って安易に子どもが喜ぶような、平易な音楽で書かなかった作曲家に脱帽。其れはフランスという芸術的地盤がそうさせるのか? う~む、アタシも作曲家として考えさせられました。

 ちなみにPoulencが書いたのはPiano曲。其れをFrançaixがオケに編曲。この天才のオーケストレーションが、更に曲の奥深さを演出したんだろうな。

2020年2月16日 (日)

少年期の脳みそ

 演奏会や演劇、美術展など、仕事絡みで有る無いに関わらず、なるべく行くようにしております。色々な意味で刺激も受けますし。今回訪れたのは、かつて我がたくみスタジオでViolinを習っていた生徒が出演する演劇。よく演奏会のお手伝いもして頂いておりますが、彼女はどちらかと言うとステージに立つ側の志望。

Shonenki 今回の演劇は、彼女の通う学校の卒業公演。その学校は演劇、俳優、映画監督を目指す人のための学校で、啼鵬も共演した事のある、菊地成孔さんも短期講義をしていたり。

 そう言えば観劇も久しぶり。しかも小劇場なので、役者さんの息づかいまでが伝わってくる距離感。皆さんの力演、なかなか素晴らしかったです。アタシの生徒さんもハマり役。会場を沸かせていました。

 こういう舞台芸術は、やはり雰囲気や空気感を醸し出すのが最も重要。啼鵬もいつの間にか舞台空間に引き込まれ、気が付くと同じ緊張感を味わっていました。

 やっぱいいな、演劇。今回はいわゆる劇伴は殆ど無かったのですが、最後に何故かWieniawskiの「Violin Concerto No.2」の第2楽章「Romance」が流れました。しかもメロはViolinじゃなくて。職業的には其れが気になったかナ。

2020年2月11日 (火)

兼氏規雄クラリネットリサイタル

 実のところ、お会いしたのは2回ほど。しかし一方的には割りと昔からお名前を存じ上げていましたし、そして何より東京芸大のOB会である同声会の、茨城支部長さん。

 加えて同期の城戸春子さんや、昨年お仕事でご一緒した石坂淑恵さんもご出演。久しぶりにBrahmsも聴きたいし、もう1曲のFrançaixは聴いた事のない曲だったので、これまたチョー久しぶりの水戸芸術館へ。

Kaneuji 果たして2曲とも、素晴らしい演奏だったのですが、1つ注目したのは演奏者の世代。よく「世代を超えて~」などと、うたい文句としてありますが、今回の演奏は正に其れ。

 Françaixは大御所のSoloを若手と中堅が支えるといった図式。Brahmsの方は世代が離れているにも関わらず、対等な音楽作り。そう、曲も対照的な2曲だったワケ。

 それにしても城戸のハルちゃん、スゴイな。一昨年のTrioのときも思いましたが(2018年3月9日参照)、同期の中には音楽から離れた人も少なくないので、そんな中ハイレベルな演奏を聴かせて貰えると、アタシも頑張らにゃと。

2019年12月 7日 (土)

USG38第7回定期演奏会

 アイドルグループの名前ではありませぬ。メンバー全員が昭和38年生まれの卯年。Trombone Trioの演奏会に行って参りました。

Usg38_7th1何故行ったかと言うと、啼鵬新作世界初演のため。今回はTrombone Trioのための「SONATINA」。思えば2019年は委嘱作品も多く、Mandolin OrchestraやGuitar Duo、Euphonium Quartetなど、たくさん作品を書きました。まるで作曲家のよう!?

 依頼者は啼鵬への委嘱第一号の方。その作品も、近年再演されました(2015年2月22日参照)。あれから四半世紀以上経ち、今度はTrombone Trioのために作品を書いた次第。

Usg38_7th2 お忙しい中、お越し下さいましたお客様、有り難うございました。令和元年の世界初演の中で、締めくくりの演奏会でした。初演して世に送り出して下さった演奏者の皆様、お疲れ様でした。

2019年11月 5日 (火)

Lee Ritenour & Dave Grusin featuring Ivan Lins

 地方に住んでいる者にとっては、地元でこういった音楽が聴ける事に感動。しかも啼鵬が好きなSmooth Jazzの雄、Lee Ritenourですぜ。それだけでも嬉しいのに、Dave GrusinやIvan Linsまで!

Leedaveivan 更に言えばつくば価格(?)の¥6,500とはねぇ。逆に地方に住んでいて良かった!?

 ちなみにこのバンド、東京公演ではBBC Proms JAPANに出演。しかも対バン!? 前半は挾間美帆氏率いる"m_unit"。

 で、10年前にfourplayが来たときにも思ったのですが(2009年4月30日参照)、誰が呼んだんでしょ? そのfourplayも含めて。きっと熱心なSmooth Jazzファンがスタッフに居て、その方が決定権を持つヒトを熱心に説得されたのでしょう。其れでfourplayから10年かかった!? う~む、せめて5年に1回、いや3年でも...。ホントは毎年この種のバンド、来て欲しいんですケド。

 パッと見、GrusinのPiano椅子が変な置き方。このヒトはこういやって座るのが趣味なのかネ、と思っていたら、Grand Pianoに対してくの字に置いたKeyboardも弾くためでした。また不勉強で、DrumerはLeeのご子息だったって、後で知りました。

 それにしても、やはり「つくばかぁ...」と思わざるを得ないコトも。帰り道、コンサートを聴いたオバちゃん達の会話。「ギターの人が有名なんでしょ?」とか。まさかジャズのコンサートとか言われて、「A列車で行こう」が聴けると思って来たのかしらねぇ。

 う~む、主催者さん、啓蒙活動が必要です。次回のFusion系コンサート、10年後ではなく、もっと早く開催して下さい。

2019年9月23日 (月)

ユーディファイ第2回演奏会

 今年、やたら委嘱作品が多かった啼鵬。それらはもう全て書き上げ、あとは初演を待つのみ。何となく上半期、下半期みたいに分類出来て、上半期の方は宮崎県は西都原考古博物館で行った「古代組曲」とか(2019年2月3日参照)。

Eudephi2 そして下半期の最初がコレ。「序奏とアーバン・ロンド」と題したEuphonium Quartet。ま、Out of The Standardでは、もう20年、Euphoniumと共演していますし、その牛渡克之親分からも委嘱作品は受けているので、Euphoniumの曲自体は初めてではありませんが、其れが4つ揃った室内楽となると初めて。

 尤もこれまでTrombone Quartetや(2015年2月22日参照)、Cello Quartetも書いてはいるので、そんなに未知の世界ではありませぬ。ただビックリしたのは、今回初演して下さった若手、それも優秀な、いやチョー優秀な若手の皆さん、その素晴らしさに「Euphoniumって、こんなんだったっけ?」と、世代の違いによる音楽の違いを、肌で感じた次第。もちろん牛渡親分だって、優れたプレイヤーなんですが。

 ただ、今回アタシを悩ませたのは、同じ演奏会のプログラムにのった伊佐治直先生の曲。ムムム、方や芥川作曲賞受賞者と、大衆音楽で日銭をチマチマと稼いでいる音楽屋を、同じ演奏会に乗せるたぁ、酷ですわ。

Eudephi2nd ともあれ、初演して下さった演奏家の皆様、そして台風迫る中、お越し下さいましたお客様、有り難うございました。

2019年7月31日 (水)

再会:松本圭司さん

 最後にお会いしたのは、どうやら2012年の暮れ。吉祥寺Star Pine's Cafeでの「Live dejavu Vol.7〜年忘れスペシャル」のよう。同い年のスゴい鍵盤奏者、松本圭司さんのライブに行って参りました。共演はSaxophoneの太田剣さん。ここ数年、信州ジャズでご一緒させて頂いておりまする。

 啼鵬はかつて、圭司さんのファンクラブに入っていた事もあり、同世代で最も刺激を受けたアーティストでもあります。この日も素晴らしいプレイを間近で。久しぶりなので、話に花が咲きましたが、最近はかなりClassicに興味をもち、勉強されているとのこと。小曽根真さん然り、やはりJazz界の方は最終的にはClassicの魅力に気付くのでしょうか。

Img_2576 それにしても今回のライブ会場、啼鵬にとっては再会の場所!? 前回訪れたときには、Bassの土井孝幸さんと再会(2018月5月24日参照)。ま、アタシも其れを狙って行っているのですが、幸い立地も比較的近く、行きやすい店。

 思えば圭司さんのプレイ、今回のようなライブは初めてでした。いつもはNAOTO君のサポートや、アタシも含めた共演でしたし。ようやくアーティスト松本圭司を聴けた気がしました。あ、もちろんフツーにアルバムは持っていますケド。今回は前半しか聴けなかったので、次回はも少しゆっくりと。

2019年7月21日 (日)

VOJA-tension サマーゴスペルコンサート

 日本に於けるゴスペルの第一人者、亀渕友香(故人)が組織したThe Voices of Japan。そのピックアップメンバーから成る「VOJA-tension」のコンサートが、つくば市ノバホールで行われました。

Vojatsukuba 実はこのメンバーの中に、現在我がたくみスタジオで和声学を学ぶ歌手がいます。榊原暁君。つくば市出身で、お母上様はピアニスト。啼鵬の大先輩。そんなご縁もあって、このコンサートはFMうしくうれしく放送の私の番組「限りなく啼鵬の音楽全集」でも紹介。アタシもゴスペルは大好きなのですが、その割りには曲もたいして知らず、やはり日本での定番、「Sister Act(天使にラブソングを)」くらいしか。

 彼らのステージは、歌声のハーモニーも去る事ながら、照明の演出も素晴らしく、とても楽しめました。メンバーそれぞれのSoloとChorusの対比、また醸し出すハーモニーは、啼鵬の想像するゴスペルそのもので、日本人のゴスペルもここまで本物に近付いたかと、亀渕友香の功績を改めて感じる次第。

Img_2455 啼鵬もアルゼンチン・タンゴという外来音楽をやっていますが、文化の違う地域の音楽を、どうやって日本で聞かせるか、いつもそればかりを考えておりまする。VOJA-tensionもゴスペルを軸に、オリジナルからカバーまで、様々なジャンル、スタイルの音楽をレパートリーにしている模様。彼らの活動は目が離せませぬ。

 そして榊原暁君、凱旋公演おめでとう!

2019年5月19日 (日)

Refle Artistic Spirits 10th Concert

 これまた昔の生徒さんが出演する演奏会。行って参りました。

Ras10th この団体を説明するには少々長くなるのですが、ぶっちゃけ牛久市で音楽的に育った子達!と言うと端折りすぎか...。牛久市には子ども達のオーケストラ、MUSEオーケストラうしくというのがあって、今回の出演者の多くはこのオケ出身。で、多くは更に上のうしく音楽家協会に所属していたり。このRefle Artistec Spirits、略してRASは、このうしく音楽家協会の若手によるグループ。って事かしらね。

 とにかく牛久市という街は、音楽に限らず美術も、そして啼鵬が関わっているコミュニティーFM等、「文化」とは何かという事を、しっかり向き合いながら発信していく、素晴らしい都市です。それは今に始まった事ではなく、もう何十年と。

 かつて啼鵬の敬愛するFlute奏者、中川昌三先生がお住まいだったという事もあり、芸術面での先生のリーダー・シップとカリスマ性は、今の牛久の文化を語るに欠かせませぬ。

 今回の会場は、このグループの冠にもなっているリフレプラザ。A.R.C.のレコ発でも使わせて頂きました(2016年3月21日参照)。彼女らはこのリフレのオープンに合わせて結成したそうで、つまりリフレをホームとする合奏団。この日もほぼ満席。今後の活動、大いに期待します。

2019年5月12日 (日)

Socius Clarinet Ensemble in Tokyo 2019

 実はこの日、演奏会をハシゴしました。拙作「Rhapsody」をミューザ川崎で聴いた後(2019年5月11日参照)、今度はSocius Clarinet Ensembleの東京公演へ。

Sociusdac 普段は茨城県西部を拠点にしている彼ら。啼鵬とも共演していて(2016年1月31日参照)、何よりも拙作「along with you」のClarinet Ensemble版は、彼らのために書き下ろしました。メンバーの何人かは関城吹奏楽団にも所属。なので良く知った仲。

 彼らの特長は音色。その澄んだ音色はClarinetの魅力を伝えるに余りあるもので、更に其れが合奏ともなると、素晴らしい響きを生み出します。メンバーの何人かは音大で専門的に学んだ、という事もありますが、「其れ、本当にエスクラ?」って思う程の絹の糸のような高音から、「コントラアルトって、そんなに美しく吹けるの?」と言いたくなるような低音。彼らが音楽をするにあたり、何を大事にしているかが分かります。

 そしてそのガラス細工のようなアンサンブルを熟知した専属の編曲者がいる事も大きな特長。ご自身も管楽器奏者という書き手から紡ぎ出されるスコアは、下手に博学な作曲家よりも余程本格的。

 更にはSocius、Percussionがレギュラー・メンバー。いつも一緒に演奏している彼らは、吹奏楽器と打楽器のバランスが絶妙。同じ茨城県人として、これほどの音楽をする団体は誇らしい。

 今回も彼らの良さが遺憾なく発揮された、素晴らしいコンサートでしたが、後半の投票によって選曲するコーナー。テーホーの投票した曲が1曲も選ばれん! 会場を見渡すと若い子達ばかり。おじさんの聴きたい曲なんざぁ、キミ達には興味無いわな。

より以前の記事一覧

2020年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ